AIデータセンターの設備投資の内訳と将来の見通し

当本レポートでは、典型的なハイパースケールAIデータセンターの設備投資構造を、物理インフラ、ITコンピューティング設備、ネットワーク設備に分類して分析しています。このうち、サーバーであるコンピューティングシステムへの投資が最も大きいです。新規プロジェクトにおけるハイエンド、ハイパワーのAIサーバーの比率が上昇を続けるなか、コンピューティングシステムのコストシェアはさらに高まると予想されます。

主なハイライト

• コンピューティング主導の設備投資が全体の大半を占める
• ネットワークはフロントエンドとバックエンドに分割され、広い相互接続を実現
• バックエンドは、スパインリーフを使用してノンブロッキングGPU通信を実現
• フロントエンドのリンクはサーバーとコアを接続し、効率的なトラフィックを実現
• 業界動向では、ハイパースケーラがAI向けにデータセンターのインフラを拡張

目次

第1章 イントロダクション

• データセンターへの設備投資の配分
• CRAHはエネルギー消費量が少なく、PUEが低いため、大規模データセンターに適している
• データセンター設備投資：UPSが建物構造に続いて最大のシェアを獲得

第2章 データセンターコンピューティングシステム：MWあたりの平均コストは引き続き上昇

• NVIDIAはAIサーバー出荷で依然としてトップの座を維持

第3章 データセンターのネットワークシステム：MWあたりの平均コストは増加し続けている

• バックエンドネットワークは800Gから1.6Tへ、フロントエンドネットワークは100G/400Gから400G/800Gへ進化

第4章 125MWデータセンターの設備投資は引き続き増加、MWあたりの平均コストも増加

• サーバーは設備投資の約60%を占める。ハイエンドAIサーバーの導入が進むにつれて、この比率は上昇する見込み