市場調査レポートを比べる
ヒューマノイドロボットの市場規模:8社8本の市場調査レポートの推計を比較
ヒューマノイドロボットの事業や投資を検討する資料に、どの調査会社の数字を引くかを決められるよう、各社の推計と予測の期間、推計の差についての3つの仮説、知りたいことに合うレポートを1ページに整理しました。
編集:GII編集部更新:2026年11月6日(数値は2026年10月17日時点)紹介したレポート:16本
市場の定義とレポートごとの対象範囲
ヒューマノイドロボット(人型ロボット)は、人の身体の形状や動作を模した体に、周りを認識して判断し、動くためのAIを載せたロボットです。二足歩行型や車輪型のほか、胴体型・固定型を含むレポートもあります。工場の組み立てや倉庫の荷役、介護・接客・案内など、人のために作られた場所で、人と同じ設備を使って働くことを目指しています。実世界で認識・判断・行動するAIをまとめてフィジカルAI(物理AI)と呼び、ヒューマノイドロボットはその代表的な応用先の一つです。ロボット本体を推計するレポートのほか、構成部品に絞ったもの、器用な手・GPU・ベアリングといった部品別のもの、米国だけを扱うもの、第2世代の製品に絞ったものがあり、書名に掲げる範囲はレポートごとに違います。
体のつくり:関節を動かすアクチュエータや減速機、周りを捉えるセンサー、物をつかむ手、電池、判断を担う演算装置(GPU・SoCなど)を組み合わせます。部品ごとに市場を推計したレポートもあります。ロボットなどの身体を通じて周りと関わるAIはエンボディドAI(身体性AI)と呼ばれ、MarketsandMarketsがその市場を扱っています。
レポートが扱う用途・種類など
用途や製品の種類などの例と、その項目で対象を分けているレポートや、特定の対象に絞ったレポートを紹介します。
調査会社別の市場規模の推計
各社の推計を、出典と年を添えて並べます。2025年の値では、Grand View Researchが18.1億ドル、BCC Researchが19億ドル、The Business Research Companyが21.8億ドル、360iResearchが29.1億ドル、Fortune Business Insightsが48.9億ドル、Global Market Insightsが79億ドルと推計しています。2026年の値では、MarketsandMarketsが54.1億ドル、Mordor Intelligenceが39.3億ドルです。見取図の起点に置いた2026年の値は、The Business Research Companyが26.8億ドル、360iResearchが36.4億ドル、Fortune Business Insightsが62.4億ドルです(いずれも概要に記載。表には2025年の値を載せています)。
起点最終年金額:億米ドル
円の面積は公表額に比例。全資料・全年で共通尺度。青円内の灰円は、起点額を同じ大きさで再掲しています。各資料の対象範囲は一致するとは限りません。線は2時点を結ぶもので、途中年の推移を示しません。| 調査会社 | 市場規模の推計 | 将来の予測 | CAGR対象期間 | 日本市場の扱い | 価格 |
|---|
| Grand View Research2026年05月22日 | 18.1億ドル2025年 | 69.4億ドル2033年 | 18.8%2026〜2033年 | 国別の項目 | USD 4,950約79万円(税抜)より |
| BCC Research2025年10月09日 | 19億ドル2025年 | 110億ドル2030年 | 42.8%2025〜2030年 | 掲載目次に明記なし | USD 4,650約74万円(税抜)より |
| The Business Research Company2026年09月23日 | 21.8億ドル2025年 | 57億ドル2030年 | 20.8%2026〜2030年 | 独立章 | USD 4,490約71万円(税抜)より |
| 360iResearch2026年07月10日 | 29.1億ドル2025年 | 145.3億ドル2032年 | 25.8%期間の記載なし | 国別の項目 | USD 3,939約63万円(税抜)より |
| Fortune Business Insights2026年08月01日 | 48.9億ドル2025年 | 1,651.3億ドル2034年 | 50.6%2026〜2034年 | 国別の項目 | USD 4,850約77万円(税抜)より |
| Global Market Insights2026年06月09日 | 79億ドル2025年 | 1,927億ドル2035年 | 37.6%2026〜2035年 | 国別の項目 | USD 4,850約77万円(税抜)より |
| MarketsandMarkets2026年07月06日 | 54.1億ドル2026年 | 502.7億ドル2035年 | 28.1%2026〜2035年 | 掲載目次に明記なし | USD 4,950約79万円(税抜)より |
| Mordor Intelligence2026年06月19日 | 39.3億ドル2026年 | 178億ドル2031年 | 35.26%2026〜2031年 | 国別の項目 | USD 4,750約76万円(税抜)より |
比較に用いた年も予測の終わりの年も、書名に掲げる対象もレポートによってそろっていないので、平均や幅にはまとめず、調査会社別に載せています。360iResearchのCAGRは、概要に対象期間の記載がないため、期間を補わずに載せています。※「日本市場の扱い」の項目定義は次の通りです。【独立章】日本が章の見出しになっている。【国別の項目】国別・地域別の章の中に日本がある。【掲載目次に明記なし】公開された目次に日本の記載がない。「CAGR」は年平均成長率で、対象期間はその計算の起点と終点の年です。「価格」は、最も安いライセンスの日本円換算の目安(1米ドル=159.19円、2026年10月17日の商品ページの表示。1万円未満を四捨五入)。
EDITORIAL VIEWGIIの読み(GII編集部)
推計が調査会社で違う理由:3つの仮説
レポートによる金額の差は、売上の計上範囲、対象の用途・形、成長の前提の違いから生まれている可能性があります。3つの仮説と、サンプル・目次で確かめる点を並べました。
| 違いが出やすい点 | 考えられる違い | サンプル・目次で確かめること |
|---|
| 売上の計上範囲 | ロボット本体の販売額だけか、ソフトウェア・保守・サービスまで含めるかが違う可能性 | 市場の定義、売上の対象、本体と部品の重複の扱い |
| 対象の用途・形 | 産業用・業務用・家庭用や、二足歩行型・車輪型などを、どこまで含めるかが違う可能性 | 用途別・タイプ別の内訳と合計 |
| 成長の前提 | 量産が始まる時期、価格の下がり方、導入の台数の想定が違う可能性 | 予測の主な前提とシナリオ、台数と単価の推移 |
公開の概要からは、どの仮説が当てはまるかまでは確かめられません。どれも一般的な仮説で、各社の算定方法として確かめた内容ではありません。
数字を引く1本は、総額で選ばず、本体だけを対象にするのか、ソフトウェアやサービスも入れるのか、形や用途ごとの内訳があるのか、サンプルの目次で見比べて決めます。CAGRを引用する際は、何年から何年の伸びかも一緒に書きます。
検索の関心は、規模の数字より「作り手と部品」に向いている
GIIのサイト内検索を見ると、「ヒューマノイドロボット」の語だけで探されることが多く、「市場規模」を添えた検索はその一部です。よく読まれているのも、メーカーのシェアや順位、ベアリングや手といった部品、中国の産業の動きを扱うレポートです。題名に「市場シェア分析」とあるMordor Intelligence、主要ベンダーの商用化を用途ごとに比べるResearchInChina、構成部品に絞ったAstute Analyticaを推計の表と並べて読むと、需要の大きさに加えて、部品の調達先や競う相手まで具体的に描けます。
目的別の市場調査レポートの選び方
知りたいことごとに、商品ページの公開概要で確かめられる切り口と、それを持つレポートを並べました。レポート名から商品ページへ進めます。
価格・ライセンスは各商品ページで確認できます。サンプル依頼は何本でも無料です。
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ヒューマノイドロボットの市場調査レポートを検索する
GIIのサイト内検索で、ヒューマノイドロボットに関するレポートをすべて探せます。キーワードを変えて絞り込むこともできます(結果は別のタブで開きます)。「人型ロボット」「エンボディドAI」でも探せます。
よくあるご質問
Q.ヒューマノイドロボットとは何ですか?
A.人の身体の形状や動作を模したロボットです。二足歩行型や車輪型のほか、胴体型・固定型を含むレポートもあります。多くは、周りを認識して判断し、動くためのAIを載せています。人のために作られた工場や倉庫、建物で、人と同じ道具や設備を使って働けることが利点とされます。
Q.人型ロボットとヒューマノイドロボットは、同じものですか?
A.同じものを指します。GIIで扱うレポートの題名では「ヒューマノイドロボット」が多く使われ、Speedaのトレンドなどでは「人型ロボット」とも書かれます。
Q.ヒューマノイドロボットの市場規模はどれくらいですか?
A.レポートによって違います。たとえばGrand View Researchは2025年に18.1億ドル、Global Market Insightsは2025年に79億ドル、MarketsandMarketsは2026年に54.1億ドルと推計しています。各社の値と予測期間は、「調査会社別の市場規模の推計」の表をご覧ください。
Q.ヒューマノイドロボットの市場は、どのくらいのペースで伸びますか?
A.伸び率(CAGR)の値も、その計算の起点と終点の年も、レポートによって違います。「調査会社別の市場規模の推計」の表に、各社のCAGRを対象期間と並べて載せました。
Q.ヒューマノイドロボットの市場規模が、レポートによって違うのはなぜですか?
A.可能性として挙げられるのは、売上の計上範囲、対象の用途・形、成長の前提の違いです。3つの仮説と、サンプルで確かめる点は「GIIの読み」にあります。どの仮説が当てはまるかは、公開の概要からは特定できません。
Q.ヒューマノイドロボットとフィジカルAIは、どう違いますか?
A.フィジカルAIは、ロボットや車両などが実世界で認識・判断・行動するためのAIの総称で、ヒューマノイドロボットはその代表的な応用先の一つです。フィジカルAIの市場をまとめて推計したレポートは、総合テーマ「フィジカルAI」のページで比べています。
Q.ヒューマノイドロボットの日本市場のデータはありますか?
A.The Business Research Companyのレポートは、目次に日本の独立章があります。比較した8本のうち6本が、目次の独立章や国別の項目で日本を扱っています。比較表の「日本市場の扱い」の列をご覧ください。
Q.どのレポートを選べばよいか分かりません。
A.サンプル依頼は何本でも無料です。この記事を読んで気になったレポートがあれば、まずサンプルを依頼してみてください。専任スタッフがご要望を伺い、最適なレポートの最新版をご紹介します。