サーバー向けDRAM需要の高まりが主要サプライヤーの増産を牽引

TrendForceの調査によると、AI需要の急増によりDRAMの供給逼迫が生じています。Samsung、SK hynix、Micronは2026年までDRAMの生産拡大を計画しています。

主なハイライト

• AIによる需要拡大：AIアプリケーションの増加に伴い、DDR5やHBMを含むサーバー向けDRAMの需要が急増しています。
• 生産能力不足：需要の高まりによりDRAMウエハの生産能力が逼迫しており、メーカー各社はNANDフラッシュ製造設備をDRAM生産へ転換中です。
• Samsungの拡張計画：SamsungはNANDフラッシュ生産を削減し、DRAM生産を拡大。P4Lファブの生産能力を段階的に強化しています。
• SKハイニックスの戦略調整：SK hynix は、清州 (Cheongju) 工場のスペースをHBM生産能力に転換するとともに、新たなM15X工場を建設し、DRAM生産を拡大する予定です。
• Micronの戦略と課題：クリーンルームスペースの制約に直面するMicronは、米国での生産能力拡大と台湾・台中工場からのDRAM生産量増加を計画しています。
• 市場予測：DRAM生産量は増加する見込みですが、需要の伸びにより需給バランスは崩れ、2026年にはDRAM供給不足が生じると予想されます。

当レポートでは、世界のDRAMの需給動向を調査し、需要増加の要因、主要サプライヤーの対応、今後の需給バランスの展望などをまとめています。

目次

第1章 3大DRAMサプライヤーは生産量増加のためプロセスアップグレードを加速しているが、CSPの調達需要の急増により、2026年もDRAM供給不足は続く見通し

第2章 SamsungはPyeongtaekのDRAMに重点を置き、生産能力配分を調整し、新工場建設と生産ライン転換を同時に進める

• Samsung：DRAMとNANDフラッシュウエハの生産開始

第3章 HBMの需要が生産能力拡大を促し、M15Xが新規ウエハ生産の主力に

• SK hynix：DRAMとNANDフラッシュウエハ生産開始

第4章 クリーンルームのスペースが限られているため、Micronは米国新工場からの寄与を待って拡張の推進を図る

• Micron：DRAMウエハ生産開始
• 主要3社の新工場の生産能力計画
• HBMとDDR5のウエハ当たり平均価格
• DRAMの供給ビット数、需要ビット数および需給バランス