DRAM/NANDフラッシュの設備投資（2026年）：AI主導の見直し、容量制限

AIがメモリ需要の急増を牽引し、設備投資の見直しを促しています。しかしながら、クリーンルームスペースの制約と、単純な生産能力拡大よりも先進技術への移行が進むことで、将来のビット生産量の伸びは抑制される見込みです。装置ベンダーは楽観的な見方を示していますが、メモリ技術の課題は高まっています。

主なハイライト：

• 当初の慎重な見通しにもかかわらず、AI需要の高まりによりメモリ設備投資の上方修正が進んでいます。
• DRAM投資では先進プロセスとHBM容量拡大が優先されますが、クリーンルームスペースの制約によりビット生産量の伸びは抑制されます。
• NANDフラッシュの設備投資はハイブリッドボンディングや積層数増加へシフトしていますが、サプライヤー間で戦略は異なります。
• AIストレージとクラウドプロバイダーの移行に支えられたNANDフラッシュ需要は構造的な不足を示していますが、メーカーは当面の拡張には慎重な姿勢を維持しています。
• メモリ装置サプライヤーはAI主導の需要に楽観的であり、先進メモリの複雑化と高い技術的ハードルの増加を強調しています。
• 業界全体の投資は、従来のビット容量拡大からプロセスアップグレードや高付加価値製品へと移行しており、将来のビット成長は限定的となる見込みです。

目次

第1章 AIによる需要急増を受け、メモリ業界は2026年の設備投資見通しを依然として保守的に維持。上方修正の可能性も

• 主要DRAMおよびNANDフラッシュサプライヤーの設備投資額

第2章 DRAM設備投資の概要：1Cおよび1-Gammaプロセスへの移行とHBM関連の生産能力拡大に焦点

• DRAM業界の年間設備投資額と供給ビット数の成長
• DRAMサプライヤーのファブ拡張計画

第3章 NANDフラッシュへの設備投資- 上位層とQLCを優先し、全体的な水準は保守的

• NANDフラッシュ業界の設備投資と供給ビットの成長

第4章 機器プロバイダーはAI主導の需要に楽観的。メモリの技術的限界は今後も継続的に上昇する

第5章 投資が主に先進技術にシフトする中、DRAMとNANDフラッシュの2026年のビット成長は制限される