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市場調査レポート
商品コード
1811146
Webスケール市場の追跡調査 (2025年第2四半期):AIブームに沸く“酔った水兵”のような投資で12カ月間のCAPEXが4,000億ドルに到達、テックシェアは過去最高の60%にWebscale Market Tracker, 2Q25: AI's Drunken Sailors Push 12-month Capex to $400B, Tech Share Hits All-time High of 60% |
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Webスケール市場の追跡調査 (2025年第2四半期):AIブームに沸く“酔った水兵”のような投資で12カ月間のCAPEXが4,000億ドルに到達、テックシェアは過去最高の60%に |
出版日: 2025年09月06日
発行: MTN Consulting, LLC
ページ情報: 英文
納期: 即納可能
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クラウドがこれまでのWebスケールの急拡大を牽引してきましたが、今回の拡大を押し上げているのはAIに対する投資家の熱狂です。残念ながら、この最新の急騰はすでに数四半期にわたり明らかにバブル状態にあり、急落に向けた大きな下方リスクが存在します。私たちの見解では、この市場は常識を超えた誇大広告に悩まされている一方で、実証済みのビジネスモデルはほとんど存在せず、急落はもはや時間の問題です。AIへの支出は、米国政府の補助金、大衆の関心 (ただし支払う意欲はほとんどない)、買い手と売り手の間の自己強化的なループ、そして「何らかの利益があるのか全く分からなくても、とにかく一番乗りしたい」と考えるAIハイプの旗振り役たちによって支えられてきたにすぎません。
WebスケールのAI主導によるインフラ拡張は記録を更新し続けています。2025年第2四半期において、調査対象25社は7,220億ドルの収益を計上しました (前年比+14.1%) 。設備投資 (CAPEX) は1,220億ドル (+77.0%)、研究開発費 (R&D) は930億ドル (+17.8%) に達しました。現金保有額は6,290億ドル (前年比横ばい) で、債務は5,670億ドル (+8.9%) でした。有形固定資産 (PP&E純額) は前年比38.9%増の1兆1,110億ドルに急増しました。従業員数は428万人となり、前年比+1.2%でした。
2025年第2四半期の収益は7,217億ドル (+14.1%) に達し、年換算売上高は2兆8,200億ドルに押し上げられました。成長率が最も高かったのはNebius、CoreWeave、Yandexでしたが、最初の2社は新興企業であり、3番目の企業は米ドルとロシアルーブルの為替変動の影響を受けています。主力の成長をけん引したのは、Amazon (収益前年比+13.3%で1,677億ドル)、Alphabet (+13.8%で964億ドル)、Microsoft (+18.1%で764億ドル)、JD.com (+22.5%で493億ドル)、Meta (旧Facebook、+21.6%で475億ドル) でした。
2025年第2四半期の設備投資は前年比77.0%増の1,215億ドルとなり、年換算では4,003億ドルに達しました。これは1年前から72%増加し、再び過去最高を更新しました。
大規模な設備投資支出の影響でフリーキャッシュフロー (FCF) マージンは再び低下し、年換算ベースで13.3%となりました。この13.3%という数字は、少なくとも2011年以来で2番目に低い水準であり、2022年第4四半期の年換算値13.1%をわずかに上回る程度です。単四半期ベースのFCFマージンは11.0%となり、2022年第1四半期と並んで当社データベース史上最低の記録となりました。このセクターの企業は、支出において驚くほど無謀な姿勢を見せており、これまでのところ投資家は「懸念よりも信頼」を示していますが、ドットコムバブルで傷ついた懐疑的な業界アナリストだけでなく、投資家も疑念を募らせています。
Webscale企業全体の従業員数は428万人となり、前年比+1.2%でした。直近で大きな話題となったのはAlibabaで、2025年初頭の事業スピンオフによって従業員数が大幅に減少しました。2025年第2四半期時点での従業員数は12万3,700人で、前年比-38%となりました。対照的に、JD.comは人員を拡大しており、2025年第2四半期末には約62万5,000人となり、前年比+15%となりました。Amazon、Meta、Alphabetはいずれも2025年第2四半期に前年比で緩やかな成長を示しましたが、Microsoftは横ばいでした。
アジア太平洋地域の足かせが和らいでいます。ここ数四半期、中国市場の低迷がアジア全体を世界成長の重荷となってきましたが、その状況は逆転しました。2025年第2四半期に世界全体の収益は前年比14%増となり、4つの地域すべてで成長率はこの平均値から数パーセント以内に収まりました。
当レポートでは、世界の主要Webスケール企業の動向を追跡調査し、収益、設備投資、雇用などの各種データをまとめています。