本調査レポートでは,「データの保存ロケーション監視とデータ移行」「データ保存コストの予測」「データ運用自動化」の機能を提供するソリューション(ソフトウェアやクラウドサービス)の需要動向と市場分析を行っている。国内企業は,有用性を高めているクラウドサービスを活用しながら,多種,大量のデータを業務に利用するようになり,データ運用の経済性,コンプライアンスは,データガバナンスの一環として重要性が増しつつある。また,データに基づいて業務プロセスを進める企業は,データ運用の安定と迅速性を高めるために各種データ処理の自動化とデータプラットフォーム全体のオーケストレーションの自動化を求めており,そのビジネス機会に対して多くのベンダーが開発競争を繰り広げている。IDC Japan,Infrastructure & Devicesのリサーチマネージャーである鈴木 康介は「扱うデータの種類/量が増え,処理プロセスも複雑化する中で,運用コストの肥大化防止,データコンプライアンスに対するソフトウェアニーズは今後高まっていくであろう。また,データ運用自動化ツールは,AI(Artificial Intelligence:人工知能)技術によってさらに進化し,データドリブンな企業活動を支える中心的なソフトウェアとして重要になるであろう」と分析している。
目次
Executive Snapshot
市場開拓と市場動向
- マルチクラウドデータ運用管理市場の概況
- マルチクラウドデータ運用ソリューションの需要が高まる背景
- データ保存ロケーション最適化ソフトウェア
- データ運用自動化ソフトウェア
- ユーザーが抱く課題意識の相対的なレベル
- マルチクラウドデータ運用ソリューション市場の動向
- データ保存コスト可視化/予測/最適化ソフトウェア
- コスト最適化ソリューションの方向性/データ保存コストの最適化
- データ保存ロケーション監視とデータ移行
- コンプライアンス監視ソリューション
- データ移行(Cloud Tiering)
- データ運用自動化ソフトウェア/データオーケストレーションソフトウェア
- 多くのベンダーが参入するデータオーケストレーション市場
- データ統合ソフトウェアベンダー
- データ分析/BI(Business Intelligence)ソフトウェアベンダー
- アプリケーション統合,iPaaS(Integration Platform as a Service)ベンダー
- ハイパースケーラー
- 多くのベンダーがオーケストレーションソフトウェアのポジションを狙う理由
- データガバナンスの自動化ソフトウェア
- 今後予測される包括的データガバナンスソリューションのポジション変化
- AI技術の発展がマルチクラウドデータ運用管理市場に与える影響
- AI技術を応用したソフトウェア機能の進化
- AI利用のためのデータの運用効率向上の需要
- 国内マルチクラウドデータ運用管理実態/需要動向
- データの保存場所選択基準
- クラウド費用の管理方法
- クラウドコスト最適化ツール利用状況
ITサプライヤーへの提言
調査方法
市場定義
- Data Platform, Logistics and Operationsソリューション
- マルチクラウドデータ運用管理(その他のデータ運用管理)
- データ保存ロケーション監視とデータ移行(Supervision of Data Locations based on Policies and Data Migration)
- データ保存コスト予測,アカウンタビリティデータコスト評価(Predictive Analytics for Data Storage Costs and Accountability for Data Operational Cost)
- データ運用自動化(Data Operation Automation)
参考資料
List of Figures (6)
- Executive Snapshot:2023年 国内マルチクラウドデータ運用管理の需要と市場動向-経済性、コンプライアンス、自動化
- データ管理改革の課題:全体とDXの取り組み歴が長いグループとの比較
- データの保存場所(社内か社外サービスか)選択基準:全体とPaaS利用社数の多いグループとの比較
- パブリッククラウド利用費用の管理方法:全体と従業員規模が大きい企業とPaaS利用社数の多い企業グループとの比較
- クラウドコスト最適化ツール利用状況:IaaS利用社数別
- Data Platform, Logistics and Operations市場と本調査レポート対象範囲