パッケージング、印刷、紙業界を専門とする英国の市場調査会社Pira Internationalが発行した調査報告書「The Future of Flexible and Thin-Film Photovoltaics」によると、太陽光発電(PV)業界全体に慎重な見方が広がっているにもかかわらず、世界のフレキシブル薄膜PVパネル市場は2019年まで35%の年平均成長率を維持する見通しであり、発電量も2019年の時点で32ギガワットを突破するといいます。
同報告書は、セルのタイプ、最終用途、地域別に、フレキシブル薄膜PV市場における今後10年間の出荷量と金額の詳細な予測を示したもので、薄膜素材の生産能力や各種の有望な技術同士の競争といったテーマに加え、助成金や固定価格買取制度、電力調達契約といった財政面の奨励策とそれがPV業界における新たな市場の発展に及ぼす影響などについても論じています。
また、現時点では市場規模の小さい有機PV技術が今後最も急速に伸びると予測する一方、アモルファスシリコンが最も有力な技術であるという状況は変わらず、10年後この技術の市場シェアはおよそ50%から70%程度になるとの見通しも示しています。
さらに、アモルファスシリコン、CdTe(テルル化カドミウム)、CIS/CIGS(セレン化銅インジウム/セレン化銅インジウムガリウム)といった新しいフレキシブル薄膜PV技術の2019年までの出荷量と金額を予測するとともに、地上設置型、屋根設置型、建物一体型(BIPV)、家電、軍用など各種最終用途別の予測も示しています。
The Future of Flexible and Thin-Film Photovoltaicsには、黎明期にあるフレキシブル薄膜PV業界の詳細な数値データと分析に加え、2019年までの技術、最終用途、地域別の成長予測も盛り込まれているほか、PV素材や化学物質の供給企業にとっての今後10年間のビジネスチャンスについても詳述されています。技術や市場のさまざまなトレンドを包括的に取り上げたこの報告書は、PV業界で事業を展開している企業、素材や機器の供給企業、セルとモジュールのメーカー、システムインテグレーター、製品設計者などが、今直面している課題を解決し、主要市場のビジネスチャンスに狙いを絞り込む際の道標となっています。