バージニア州に拠点を置く産業分析企業CIR社が発行したレポート「New Markets for Telecom and Datacom Lasers: 2009 to 2014」によれば、通信用レーザー市場は2014年までに約11億ドルの収益規模に成長すると予測されています。同社の分析では、キャリアによるインフラのアップグレードと消費者向け製品およびPC部門での新しい用途の創出が重なることから、世界的な不況にもかかわらず、通信用レーザー企業の今後の展望は明るいとの見通しが示されています。
同レポートの主要調査結果:
今後5年間においては、PONがもっとも急速に成長するレーザー市場となるでしょう。PONはこれまで比較的不況の影響を受けずに生き残ってきました。これはキャリアがこの技術をアクセス分野におけるプロビジョニングコスト削減の手段として捉えてきたからです。現在PONを独占しているFPおよびDFBレーザーに加え、間もなく導入が開始される次世代PON設計に向けて、より多くのVCSELが販売されるでしょう。PONレーザーの収益は、2014年までに2009年の2倍以上となる2億1,300万ドルに達する見通しです。
公衆網キャリア各社はコアであるSONET/SDHトランスポートネットワークとWDMとの置換えを継続的に行っています。この結果、WDMレーザーおよびポンプレーザーは、2009 年から2014年までの通信用レーザー市場全体において、40%近いシェアを占める見通しと予測されています。特に、チューナブルWDMレーザーは2014年までに2億2,500万ドルの売上に達すると予測されており、さまざまなタイプの通信用レーザーがある中でも、チューナブル製品が最大の収益ジェネレーターとなるようです。
成長するデジタルビデオの影響を受け、CE製品およびPC用光インターフェースがレーザー産業における次の大きな市場機会となる可能性があります。すでに次世代USBインターフェースは高速光オプションを取り入れる予定であり、Intelやその他の企業はPCおよびディスプレイに向け、アクティブ光ケーブルソリューションというコンセプトを推し進めています。この市場区分におけるレーザーのアドレサブル市場は、2014年には最低でも年間5億ユニットの規模に達する可能性があるとCIR社は考えています。
光統合について、レーザーメーカー各社は現在ほぼ一様に低コスト、小型化、低消費電力を実現する手段であるとの見解を持っています。また、光統合は、高い値段で販売できる機能性を持たせることで、市場で際立つレーザーを創出する手段を光チップ設計者に提供します。2015年頃までには、シングルチップ上に約200のデバイスを創出できる可能性がある、とCIR社は考えています。